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9月20日
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日本の古典美術にしばしば登場する「源氏物語」の話を読んだことがなかったので、わかりやすい現代訳を読んでみました。

「うむ、面白くない。・・・」美男で恵まれた境遇の光源氏があっちこっちの女性に手を出し続ける話、といってしまっては語弊があるのでしょうけれど、

私の感想は、「平安時代の次の世が、(実力主義の)武士中心の鎌倉時代になったのは無理もないなぁ。」などというものでした。

仏画などは平安時代こそ傑作ぞろいなんですが・・。江戸後期の文化絢爛といい、藝術というものは繁栄と退廃の産物なのだろうか、と。

 

追記

先日、NHKで桂離宮の特集(の再放送)を見て、(桂離宮をつくった)智仁親王は源氏物語からインスピレーションを受けていたことを知りました。

源氏物語の内容にうんざりしていた私は、「桂離宮のイメージが崩れる・・・」と一瞬い思いましたが、よく考えてみると、

桂離宮は江戸初期の造営です。いくら平安時代が特権貴族社会だとはいえ、江戸初期の人たちにとってみれば、500年の長きにわたる戦乱の世が

ようやく終息し、「切るか切られるか」という発想から離れたところに文化的な源泉を求めたとするなら、武士が台頭する鎌倉以前の平安時代に

なにか違う価値観を求めるのは無理もないことかもしれない、と思い直しております。